シニアカーの事故が増加!事例や安全な乗り方を徹底解説
- 2024.01.26
最終更新日 2024.4.25.
【シニアカーのエキスパート!シンエンス監修】シニアカーは年々利用者が増えて需要のある乗り物ですが、事故件数も同じく増加傾向にあります。
歩行者と同じ立場であるため、速度も遅く操作もシンプルな設定のものが多いですが、ちょっとした運転ミスや気のゆるみが大事故を引き起こすことも。
免許証がなくても運転できることから免許返納後の高齢者の足として人気があるだけに、利用のリスクや安全対策についてはしっかりと把握しておきたいですよね。
今回は実際にシニアカーでどんな事故が起こりうるのか、事例を参考にしたシチュエーションや事故を防ぐために安全な乗り方や気をつけるべきことなどを紹介していきます。
電動車いす、電動カートのレンタル・販売を行う専門会社。高い技術力と豊富な実績で運転指導からメンテナンスまでトータル的にサービスを提供。そのほか歩行器のメーカーとしても、超コンパクトサイズから大型モデルまでラインナップ豊富に展開。
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目次
近年シニアカーでの事故が多発!命にかかわる可能性も
高齢者の足として外出の手助けをしてくれるシニアカー。
免許返納後や、長距離の歩行が困難になった高齢者の移動手段としてシニアカーの需要が高まっています。
しかしその一方で、シニアカーによる交通事故が多発しているのも事実です。
警視庁の資料によると、平成24年から28年の5年間で平均して約185件の事故が1年間の間に起っています。残念なことに死亡者も出てしまっているのが現状です。
実は電動車いすによる単独事故、他の電動車いすとの衝突、歩行者との事故については交通事故としては分類されません。つまりこれらの事故は、交通事故統計にはカウントされていないのです。
このことから、数値以上の事故が毎年起きていることが予想できます。
誤った乗り方をしたり、操作方法を理解していなかったりした場合に、事故のリスクが高まります。
そのため、利用者はもちろん指導者も含め、しっかりと正しい乗り方を理解しておくことが大切です。
そして万が一事故が起きてしまった場合は、警察や消防へ連絡し、周りの人にも協力を要請して助けてもらうようにしましょう。
シニアカーは「歩行者扱い」って知っていますか?
シニアカーや電動車いすは「歩行者」と同じ扱いということをご存じでしょうか。
シニアカー(電動カート)=ハンドル型電動車いすとも呼ばれており、カーという名前がついているため車や軽車両と間違えた認識をしている人も少なくありません。
しかし実際はシニア専用の電動車いすのことで、免許やヘルメットなどは必要なく、歩行者と同じ扱いになります。
スピードも時速6km以下と、大人の早歩きほどの速度しかでません。走行できるのは基本的に歩道のみです。
歩道がない場合は歩行者と同じく道路の右側走行をしなければならず、路側帯がある道路では右側の路側帯を通行しなければなりません。
また信号を渡る時は横断歩道をわたり、歩行者の信号に従うようにしましょう。
シニアカーで多い事故のシチュエーションを紹介
実際にはどのような状況において事故がおきているのでしょうか。
■ 急な傾斜(坂道)での転倒事故
■ 踏切通行時での事故
■ 車道を横断・走行時の事故
■ 歩行者や自転車との接触事故
■ 溝や用水路などへの誤った転落事故
シニアカーで多い事故のシチュエーションを紹介します。
急な傾斜(坂道)での転倒事故
シニアカーは坂道に斜めに侵入すると横転する事故につながる可能性があります。
急な坂道(10度以上)での使用は避けましょう。10度以下でも斜め走行や急ハンドルは危険です。
また、下り坂では「前進・低速」で降り、後進は避けましょう。
安全装置がはたらくので下り坂で加速することはありませんが、傾斜面ではハンドルをしっかり握って注意深く操作してください。
稀な事故ですが、坂道の走行には注意しましょう。
踏切通行時での事故
踏切通行時も事故が多いシーンのひとつです。死亡事故につながることもあります。
多くは、シニアカーのタイヤが線路の溝にはまってしまい、身動きがとれなくなるという事故です。
なるべく踏切の横断は避けた方がよいですが、やむを得ず横断するときは、必ず線路に対して直角に渡るということを覚えておきましょう。
車道を横断・走行時の事故
本来シニアカーは歩道を走行しなければなりませんが、車道を走行したり、横断歩道を使わずに車道を横断して起きる事故も多数報告されています。
歩道のない道路では特に注意して走行し、反射板などを積極的に活用して走行時の事故を防ぐ努力が必要です。
また夜間の利用はなるべく控え、明るい時間帯に外出するようにしましょう。
歩行者や自転車との接触事故
歩行者や自転車との接触事故も少なくありません。
交差点で停止をせずに進み、歩行者や自転車と接触してしまったり、ベビーカーとの接触事故も報告されています。
またシニアカーは一定の幅があることを念頭において、他の歩行者等と接触しないよう十分な間隔をとるようにしてください。
状況によっては加害者にもなりうるので、細心の注意を払った走行が求められます。
溝や用水路などへの誤った転落事故
幅の狭い道路やガードレールのない道路では、路肩に寄りすぎることが原因で側溝や用水路などへの転落事故も起きています。
シニアカーでの転落事故は、命にかかわる重大事故になることも多いので、十分に注意が必要です。
できるだけ溝や用水路の近くを走行しないようにしましょう。
シニアカーで事故をしてしまった!事故後の対応は?
シニアカーで事故を起こしてしまった場合、以下の行動をとるようにしましょう。
①:速やかに道路脇などに移動し、安全を確保する。
②:ケガをした場合は応急処置を施す。
③:事故が発生した状況や原因を詳しく記録する。
④:必要に応じて警察や救急隊に連絡し、事故の報告や医療機関への搬送を行う。
事故後は、シニアカーの本体やバッテリーなどの機器に異常がないかを確認し、必要に応じて修理や交換を行いましょう。
事故の原因を徹底的に調査し、同様の事故を未然に防ぐための対策を講じることもとても大切です。
シニアカーを安全に利用するために、製品取扱説明書や関連する機関のガイドラインに従い、事故を未然に防ぐための注意を払うことも利用者の努めになります。
シニアカーでの事故を防ぐ安全な乗り方
シニアカーでの事故を未然に防ぎ、安全に利用するために気をつけたいことは以下の通りです。
①:シニアカーの操作方法をしっかりと理解する
②:飲酒、薬服用時は運転を控える
③:過信しすぎず細心の注意を払って運転する
④:乗車前にかならず状態チェック&こまめな点検をする
⑤:夜間など見えづらい時間帯の乗車は控える
くわしく解説していきます。
①:シニアカーの操作方法をしっかりと理解する
まずはシニアカーの操作方法をしっかりと理解してから乗りましょう。
■ 正しい乗り降り、発進、走行、停止の方法を再確認すること。
■ 正しい乗車姿勢で乗ること。
シニアカーは走行音が小さいため、周りの人に気付かれにくいこともあることを理解しておきましょう。
また、初めて利用される場合は、専門業者に相談をすることをおすすめします。
電動カート(シニアカー)・車いすのことなら専門店の「げんき工房」に何でもおまかせです。
整備台数は年間10,000台以上、出張修理やメンテナンスも充実しています。
シニアカーの操作方法もお気軽にご相談ください。
②:飲酒、薬服用時は運転を控える
あたりまえですが、飲酒をした状態では運転をしないということも大切です。
飲酒をした状態でシニアカーを利用すると、危険の感じ方が鈍くなったり、操作に支障をきたすこともあります。
また万一事故にあった場合、生命への危険性も大きくなってしまいます。
飲酒だけでなく、眠気を催す薬を飲んだときなどもシニアカーの運転は控えましょう。
③:過信しすぎず細心の注意を払って運転する
だんだんとシニアカーの運転に慣れてくると、過信してしまう場合があります。
初心を忘れず、常に細心の注意を払って運転するようにしましょう。
④:乗車前にかならず状態チェック&こまめな点検をする
シニアカーの日常点検は軽視せず、安全な状態を保って利用することが重要です。
乗車前には必ずバッテリー残量を確認し、スイッチやレバーなどに不備がなく安全に走行できる状態になっているかチェックが必要です。
また、定期点検も忘れずに行いましょう。
点検方法がわからない場合や、困った時や修理・交換が必要となった時は専門店の「げんき工房」にお気軽にご相談ください。
⑤:夜間など見えづらい時間帯の乗車は控える
シニアカーによる夜間の外出はできるだけ控え、日没までに帰宅するように計画して出掛けるようにしましょう。
シニアカーは自動車の運転席から見ると昼間と夜間では見え方が異なり、気がつきにくい場合があります。
夜間は控えるにせよ、反射板は必ず取り付けておくことも忘れずに。
シニアカーは正しく操作すれば安全に使える電動車いす
シニアカーの事故のことばかりを説明してきましたが、正しく操作すれば非常に便利で安全に使える電動車いすです。
高齢者が運転することの多いシニアカーはゆっくりな走行ではありますが、自走する乗り物だけに被害者にも加害者になる可能性もあります。
また操作方法を誤れば、命を落としてしまうような重大な事故にもなりかねません。
利用者は操作方法と注意喚起をしっかりと理解した上で利用することが大切です。
シニアカーや電動車いすを安全に使うなら「モニスタ」
シニアカーの利用状況を可視化し、事故を抑止するためにも、「GPS」の装着も視野に入れることをおすすめします。
シニアカーにおすすめなGPSは、GPS見守りサービス「モニスタ」。
シニアカーに「モニスタ」を装着することで、登録されたスマートフォンやタブレットを通じて利用者の現在地や衝突回数など、運転の見守りが24時間可能になります。
ご家族が外出中の高齢者の安全を確認したり、遠くに住む高齢の親が安全に外出しているか心配な方もいらっしゃることでしょう。
そこにモニスタのGPS見守りサービスが加わることで、シニアカーの利便性にさらなる安心感をもたらしてくれます。
利用できるショップや料金については、モニスタ公式サイトまでお問い合わせください。
まとめ:シニアカーの悲しい事故を減らすためにも利用者とまわりの配慮は必須
免許を返納したり長距離を歩けなくなった高齢者にとって、外出時の大切な足となっているシニアカー。
悲しい事故を減らすためにも、街でシニアカーを見かけたら安全に走れるように見守り、時には手助けするというまわりの人たちの配慮も大切です。
シニアカーでおでかけを楽しんでほしいけれど、もし何かあったら……家族の心配は尽きません。
シンエンスでは、電動車いす用のモニタリングシステムを提供しています。
モニスタは、車両に搭載されたデバイスが走行中の電動車いすを常時モニタリングし、日々の使用状況や現在地・消耗品の交換時期などをリアルタイムでお知らせしてくれます。
ぜひこの機会にシニアカーにモニスタを導入し、安心してシニアカーを利用しませんか?