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高齢者が眠れない原因とは?本人と家族が知っておきたい影響と対策

2026.02.25

最終更新日 2026.2.25.

最近よく眠れず不安を感じている高齢者の方や、「何かできることはないだろうか」と心配しているご家族もいるでしょう。高齢者が「眠れない」と感じる原因は、年齢や日中の活動量、生活リズムの乱れ、体調や服用薬など、いくつもの要因が考えられます。

本記事では、高齢者が眠れなくなる主な原因や、眠れない状態が続くことで起こりやすい影響を整理し、生活のなかで無理なく取り入れられる対策を紹介します。夜に自然な眠気を感じられる生活に整え、毎日を少しでも心地よく過ごすためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

高齢者が「眠れない」と感じる理由

高齢者が「眠れない」と感じる理由

高齢者が「眠れない」と感じる背景はさまざまです。加齢による睡眠リズムの変化だけでなく、持病や服用している薬の影響、日中の活動量の低下など、複数の要因が重なっている場合もあります。ここでは、眠りに影響しやすい主な要因を整理していきます。

加齢による睡眠リズムの変化

体内時計の働きは、加齢によって少しずつ前倒しになる傾向があり、その影響で以前より早い時間に眠くなったり、朝も早く目が覚めやすくなったりすることがあります。

また、深い睡眠(ノンレム睡眠)が減って浅い眠り(レム睡眠)が増えると、音や光、室温の変化など、ちょっとした刺激でも目が覚めやすくなります。夜中に何度も起きたり、トイレのあとに寝つけなくなったりするのもその一例です。

さらに、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌量は加齢とともに減少し、高齢になるほど寝つきの悪さや中途覚醒が起こりやすいとされています。寝床にいる時間が長くても熟睡感が得られない状態は、必ずしも病気とは限らず、加齢による自然な変化が背景にあるケースも少なくありません。

持病や治療薬の影響

持病の症状や治療薬の影響で、睡眠が妨げられる場合もあります。例えば、続く咳や夜間の頻尿、皮膚のかゆみ、体の痛みなどは、眠りを浅くする要因の一つです。また、薬の中には、副作用として寝付きにくくなったり、日中の眠気が強くなったりするものもあります。

薬の影響で日中に眠ってしまうと、夜の睡眠リズムが乱れやすくなるでしょう。ただし、症状の現れ方や程度には個人差があります。眠れない要因に持病や薬の影響が疑われる場合は自己判断で対処せず、早めに医療機関へ相談することが大切です。

活動量の低下・外出機会の減少

日中の活動量の低下や外出機会の減少も、夜眠れない原因の一つです。加齢により体力が落ちたり、外出の回数が減ったりすると、日中の活動量は自然と少なくなります。体を動かす時間が減れば、夜になっても十分な疲労感が得られず、寝つきの悪さや浅い眠りにつながる可能性があります。

さらに、日光を浴びる時間が短くなると、体内時計が整いにくくなることも夜眠りにくくなる一因です。日中を寝床や椅子で過ごす時間が長いと、生活のメリハリが薄れ、夜に自然な眠気が起こりにくくなります。

日中に少しでも体を動かしたり、光を浴びる時間を作ったりするなど、無理のない範囲でメリハリのある生活を心がけることが大切です。

眠れない状態が続くと起こる高齢者への影響

眠れない状態が続くと起こる高齢者への影響

睡眠不足は、体の健康、心の状態、日常生活の安全性に影響を及ぼすことがあります。ここでは、睡眠不足が引き起こす主な影響について整理します。

生活習慣病のリスクが高まる

本来、夜間は血圧が下がり、体は休息モードに入ります。しかし、眠りが浅い状態が続くと、血圧が十分に下がらず、心臓や血管に負担がかかりやすくなるといわれています。睡眠不足が慢性化すると、高血圧や糖尿病に加え、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患につながる可能性が指摘されているのもそのためです。

ただし、加齢により睡眠時間が短くなること自体は自然な変化です。「何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れない」といった状態が続く場合は、睡眠の質が低下している可能性があります。眠った時間だけでなく、深く眠れている状態であるかにも目を向けることが重要です。

気分の落ち込みや認知機能の低下につながることがある

睡眠不足は気分の落ち込みや意欲の低下を招きやすく、うつ状態にもつながることがあるといわれています。十分に眠れない日が重なると、感情のコントロールが難しくなることもあるでしょう。また、睡眠不足の長期化は、認知症の発症リスクとも関係があるとされています。

認知症の原因の一つと考えられているアミロイドβは、深い睡眠の間に脳内から排出される物質です。深い睡眠が不足すると、アミロイドβの排出が十分に行われにくくなり、その結果、認知症や認知機能の低下の可能性が高まることがあると考えられています。

心と脳の健康のためにも、眠りの質を整えることも意識してみましょう。

転倒や事故で自立した生活が難しくなる

睡眠不足が続くと、日中の強い眠気や注意力の低下が起こりやすくなります。特に、高齢者の場合、眠気が残ったままの立ち上がりや移動は、ふらつきや転倒につながりやすくなるため注意しましょう。転倒による骨折をきっかけに、寝たきりの期間が長引くと、筋力が低下しやすくなります。

その結果、これまでできていた動作が難しくなり、自立した生活を続けることが困難になるケースも少なくありません。不眠が続く場合は、事故予防の観点からも、できるところから早めに生活を見直すことが大切です。

高齢者の「眠れない」悩みに、本人や家族でできる対策3選

高齢者の「眠れない」悩みに、本人や家族でできる対策3選

高齢者の「眠れない」という悩みは、生活習慣や環境を少し見直すことで、やわらぐ場合があります。ここでは、今日から取り入れやすい、本人や家族ができる対策を3つ紹介します。

①生活リズムを見直す

眠れない状態が続くときに、まず意識したいのが生活リズムです。基本は、起床・就寝時間をできるだけ一定にし、3食を規則正しくとることです。あわせて、以下の点も意識して、生活を見直してみましょう。

・夜の睡眠に影響しないよう、昼寝は「午後3時まで・30分以内」にする
・眠れないときは無理に横になり続けず、いったん離れてリラックスする
・就寝前はアルコール・カフェイン・喫煙を控え、気持ちを落ち着ける時間をつくる
・入浴は就寝2〜3時間前に、ぬるめの湯でゆっくり温まる
・夜間頻尿を防ぐため、就寝前の水分は控えめにする

どれも今日から取り組める内容です。生活のリズムが整うと、夜に自然な眠気が訪れやすくなり、睡眠の質の改善にもつながります。

②睡眠環境を整える

質の良い睡眠で体をしっかり休めるためには、寝室の環境を整えることも大切です。特に意識したいポイントは、心地いい「温度と湿度」、「光と音」です。寝室が暑すぎたり寒すぎたりすると、寝苦しさを感じやすくなります。季節に合わせて、快適な室温・湿度に整えることを心がけてみましょう。

眠りやすい温度と湿度の設定目安は、以下のとおりです。

・夏場:室温24~28℃/湿度50~60%
・冬場:室温18~22℃/湿度40~60%

また、明るい照明や外からの音は、入眠を妨げる原因の一つです。眠る1時間前から部屋の明かりを落とし、静かな環境で過ごすと、脳と体がリラックスし休息モードに入りやすくなります。

さらに、体に合わない寝具や寝落ちするまで読書やテレビを見る習慣も、眠りを浅くする一因です。できるところから改善し、眠りやすく目覚めのいい環境を整えましょう。

③無理のない運動や外出を取り入れる

夜に自然な眠気を感じるためには、日中の活動量を増やすことがとても重要です。体が適度に疲れると夜に自然な眠気が生まれ、深く眠りやすくなります。例えば、以下のような行動を意識して取り入れてみましょう。

・家の中でじっとせず、簡単な家事をしてみる
・できる範囲で軽い体操やストレッチをする
・買い物や用事で外出する機会をつくる

外出は運動になるだけでなく、日光を浴びて季節の変化を感じたり、人と会話したりする機会も生みます。こうした刺激は気分転換や社会とのつながりを保つきっかけにもなるため、ストレスの軽減にも役立ちます。無理のない範囲で活動量を増やし、続けられる運動を生活に組み込むことが大切です。

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車いす高齢者の外出を見守る「モニスタ」という選択肢

車いす高齢者の外出を見守る「モニスタ」という選択肢

日中の外出や活動は、夜の自然な眠りを促すために欠かせない行動です。一方で、車いすを利用する高齢者の外出は、「安全面が気になる」というご家族も多いでしょう。

そうした不安をやわらげる選択肢の一つに、見守りシステム「モニスタ」があります。モニスタは、電動車いすに取り付けて使用するGPS搭載のモニタリングシステムです。スマートフォンやパソコンの専用ページから、現在地や走行ルート、運転中の衝撃などをリアルタイムで確認できます。

万が一、外でトラブルが起きた場合でも居場所を把握しやすく、日々の移動ルートや段差の乗り上げなど、危険運転をしていないかもわかるため、離れていても見守りができ安心です。

まとめ:眠れない高齢者は生活を見直し、スッキリとした毎日を取り戻そう

まとめ:眠れない高齢者は生活を見直し、スッキリとした毎日を取り戻そう

高齢者が「眠れない」と感じる背景には、加齢による変化だけでなく、持病や薬の影響、日中の活動量の低下など、さまざまな要因が重なっているケースが少なくありません。こうした状態が続くと、体や心の不調や、転倒などにつながる可能性もあるため、無理のない範囲で対策することが大切です。

例えば、生活リズムや睡眠環境を整えたり、無理のない運動や外出を取り入れたりすることで、睡眠改善が期待できる場合もあります。外出に不安があるときは、モニスタのような見守りの仕組みを取り入れることも一つの方法です。

できることから少しずつ生活を整え、睡眠の質を高めながら、スッキリとした毎日を取り戻しましょう。

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